Windows 11 に搭載された Copilot は、AI を活用したアシスタント機能で、タスクバーから簡単に呼び出せるようになっています。
しかし、すべてのユーザーがこの機能を必要としているわけではなく、業務環境や個人のカスタマイズの観点から「タスクバーに Copilot のアイコンを表示させたくない」と考える人も多いでしょう。
本記事では、レジストリを編集して Copilot をタスクバーから非表示にする方法 について詳しく解説します。
特に、企業環境やグループポリシーが使えない環境で Copilot を制御したい場合に役立つ内容となっています。
Copilot をタスクバーから削除する理由
Windows 11 の Copilot は便利な機能ですが、以下のような理由で非表示にしたいと考えるユーザーが増えています。
- 業務に不要な機能だから
- 企業環境では、AI アシスタントを利用する必要がないケースが多い。
- セキュリティやコンプライアンスの観点から、Copilot を使わせたくない企業もある。
- タスクバーをすっきりさせたい
- タスクバーのアイコンが増えると、使い勝手が悪くなる。
- 最小限のアイコンでシンプルにしたい人にとって Copilot は不要。
- 誤操作を防ぎたい
- 誤って Copilot を起動してしまい、作業が中断されるのを防ぐ。
- 特にマルチタスクを多用するユーザーにとっては、意図しない起動はストレスになる。
Copilot は標準の設定画面からもオフにできますが、レジストリを編集することでより確実に非表示にすることが可能 です。
次の手順で設定を行いましょう。
レジストリを使って Copilot をタスクバーから非表示にする
Windows 11 のレジストリエディタを使えば、簡単に Copilot を非表示にできます。
ただし、レジストリの変更は OS の動作に影響を与える可能性があるため、作業前に システムのバックアップ を取ることをおすすめします。
1. レジストリエディタを開く
- Win + R キーを押して「ファイル名を指定して実行」ダイアログを開く。
regedit
と入力し、Enter を押す。- 「ユーザーアカウント制御 (UAC)」の確認が表示されたら「はい」をクリックする。
2. レジストリキーを編集
レジストリエディタが開いたら、以下の手順で Copilot の設定を変更します。
- 以下のパスへ移動する。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Windows\WindowsCopilot
- 「TurnOffWindowsCopilot」 という値を探す。
- もし存在しない場合は、新しく作成する。
- 右クリック → 「新規」 → 「DWORD (32 ビット) 値」 → 「TurnOffWindowsCopilot」と入力。
- 「TurnOffWindowsCopilot」の値を「1」に変更 する。
- 値のデータが「0」になっている場合は、「1」に書き換える。
- レジストリエディタを閉じる。
3. 設定を反映するために Windows を再起動
レジストリの変更を適用するために、Windows を再起動します。
これにより、タスクバーから Copilot のアイコンが消えているはずです。
実際に試した結果と注意点
Windows再起動後も既存のユーザーではCopilotは表示されたままでした。
試しに一度もログオンしたことのない新規ユーザーでログオンしてみるとCopilotは非表示となりました。
- 既存のユーザーには効果がなかったため、すでに設定済みのユーザーには別の方法を検討する必要があります。
- 新規ユーザーに対してのみ効果があるため、企業や管理者が新しいアカウントを作成する際には有効です。
また、複製元となるマスターPCに入れておくには良いかもしれません。
Copilot を再表示する方法
後から Copilot を再表示したくなった場合は、同じレジストリキーで「TurnOffWindowsCopilot」の値を「0」に戻せば OK です。
- レジストリエディタを開く (
regedit
) HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Windows\WindowsCopilot
に移動- 「TurnOffWindowsCopilot」の値を「0」に変更
- Windows を再起動
これで、タスクバーに Copilot のアイコンが再び表示されます。
グループポリシーを使って Copilot を非表示にする (企業向け)
企業や IT 管理者が複数の PC に対して Copilot を一括で無効化したい場合、レジストリではなく グループポリシー (GPO) を使う方法もあります。
1. ローカルグループポリシーエディタを開く
- Win + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開く。
gpedit.msc
と入力して Enter を押す。- 「ローカルグループポリシーエディタ」が開く。
2. Copilot の設定を変更
コンピューターの構成
→管理用テンプレート
→Windows コンポーネント
→Copilot
に移動。- 「Copilot をオフにする」 をダブルクリックして「有効」に設定。
- 「適用」→「OK」をクリック。
- PC を再起動。
この設定を適用すると、タスクバーだけでなく、ショートカット (Win + C
) でも Copilot を開けなくなります。
※上記はローカルグループポリシーでの設定例だが、企業などで大規模に設定をしたい場合にはActive Directoryのグループポリシー(GPMC.msc)やMDMなどで設定を配布することをお勧めします。
まとめ
Windows 11 の Copilot は便利な機能ですが、タスクバーをすっきりさせたい人や企業環境では不要と感じる人も多い でしょう。
レジストリを編集することで、簡単に Copilot をタスクバーから非表示にできます。
主なポイント
- レジストリ (
regedit
) でTurnOffWindowsCopilot
を 1 に設定 するとタスクバーから消せる。 - Windows を再起動すると設定が適用される。
- 再表示する場合は
TurnOffWindowsCopilot
を 0 に戻す。 - 企業環境では グループポリシー (
gpedit.msc
) を使うと一括で無効化可能。 - この設定は新規ユーザーにのみ適用され、既存のユーザーには効果がない。(実体験より)
個人のカスタマイズから企業の IT 管理まで、適切な方法を選んで Copilot を管理しましょう。
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