Windowsバッチファイルで楽をする:moveコマンドとワイルドカードの使い方

Windows
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こんにちは!
今回のブログ記事では、システム運用でバッチファイルを活用したい初心者の皆さんに向けて、move コマンドとワイルドカードの使い方について詳しく解説します。

バッチファイルとは?

バッチファイルは、Windows環境で複数のコマンドを一括して実行するためのテキストファイルです。
拡張子は .bat または .cmd です。
バッチファイルを利用することで、手動で行う作業を自動化し、効率化することができます。

moveコマンドの基本

moveコマンドの構文

move コマンドは、ファイルやディレクトリを移動するために使用されます。

move [source] [destination]

例:

move C:\source\file.txt D:\destination\

このコマンドは、C:\source\file.txtD:\destination\ に移動します。

ワイルドカードの基本

ワイルドカードの種類

ワイルドカードは、複数のファイルやディレクトリを指定するための特殊文字です。主に *? の2種類があります。

  • *: 任意の文字列を表します。
  • ?: 任意の一文字を表します。

例:

move C:\source\*.txt D:\destination\

このコマンドは、C:\source\ ディレクトリ内のすべての .txt ファイルを D:\destination\ に移動します。

moveコマンドとワイルドカードの応用

複数のファイルを移動

ワイルドカードを使用することで、複数のファイルを一度に移動できます。

move C:\source\*.log D:\logs\

このコマンドは、C:\source\ ディレクトリ内のすべての .log ファイルを D:\logs\ に移動します。

条件付きファイル移動

特定の条件に基づいてファイルを移動するには、if 文と組み合わせて使用します。

@echo off
set sourceDir=C:\source
set destDir=D:\destination

if exist %sourceDir%\*.txt (
    move %sourceDir%\*.txt %destDir%
    echo Text files moved.
) else (
    echo No text files found.
)
pause

このバッチファイルは、sourceDir.txt ファイルが存在する場合、それらを destDir に移動し、メッセージを表示します。

特定の文字列を含むファイルの移動

ファイル名に特定の文字列を含むファイルを移動することもできます。

move C:\source\*report*.xls D:\reports\

このコマンドは、C:\source\ ディレクトリ内のファイル名に “report” を含むすべての .xls ファイルを D:\reports\ に移動します。

サンプルバッチファイルと解説

ここでは、move コマンドとワイルドカードを活用した実用的なバッチファイルの例を紹介します。

サンプルバッチファイル

以下のバッチファイルは、ログファイルをアーカイブディレクトリに移動し、月ごとのディレクトリに整理します。

@echo off
set sourceDir=C:\logs
set archiveDir=D:\archive\logs
set monthDir=%archiveDir%\%date:~0,4%_%date:~5,2%

if not exist %monthDir% (
    mkdir %monthDir%
)

move %sourceDir%\*.log %monthDir%
if %errorlevel% equ 0 (
    echo Log files moved to %monthDir%
) else (
    echo Failed to move log files.
)

pause

サンプルバッチファイルの解説

  1. ディレクトリの設定:
   set sourceDir=C:\logs
   set archiveDir=D:\archive\logs
   set monthDir=%archiveDir%\%date:~0,4%_%date:~5,2%
  • sourceDir: ログファイルが保存されているディレクトリ。
  • archiveDir: ログファイルをアーカイブする基本ディレクトリ。
  • monthDir: 年月ごとのサブディレクトリ。例えば、2024_06 という形式で作成されます。
  1. 月ごとのディレクトリの作成:
   if not exist %monthDir% (
       mkdir %monthDir%
   )
  • 月ごとのディレクトリが存在しない場合、作成します。
  1. ログファイルの移動:
   move %sourceDir%\*.log %monthDir%
   if %errorlevel% equ 0 (
       echo Log files moved to %monthDir%
   ) else (
       echo Failed to move log files.
   )
  • ログファイルを月ごとのディレクトリに移動し、結果を表示します。

まとめ

バッチファイルを使って move コマンドとワイルドカードを活用することで、ファイルの整理や管理が簡単に行えます。
今回紹介した基本的な使い方から応用例までを参考にして、ぜひ自身のシステム運用に役立ててください。

このブログ記事が皆さんのバッチファイル作成に役立つことを願っています!
質問やコメントがあればお気軽にどうぞ。

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最後までお読みいただきありがとうございました。
またお会いしましょう!

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