Windows 11でウィジェットをコマンドで完全に非表示にする方法とその理由

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Windows 11では、従来のバージョンとは異なるユーザーインターフェースが導入され、スタートメニューやタスクバーのデザインが一新されました。
その中でも、ユーザーの間で賛否が分かれているのが「ウィジェット」です。
天気情報やニュース、カレンダーなどの情報が表示されるこの機能は便利ではありますが、「邪魔」「重い」「誤クリックしてしまう」といった声も少なくありません。

この記事では、Windows 11のウィジェットをコマンドを使って完全に非表示にする方法について詳しく解説します。
また、なぜこの設定をするべきか、という理由や、他の設定方法との違いについても考察を交えて紹介していきます。

なぜウィジェットを非表示にしたいのか?

まず、多くのユーザーがウィジェットを非表示にしたいと考える理由は、主に以下の3点です。

  1. 動作が重くなる:ウィジェットは常にインターネットから情報を取得しているため、特にスペックが低めのPCでは、全体の動作が遅くなる原因になります。
  2. 誤ってクリックしてしまう:タスクバー左側に表示されるため、カーソルが近づくだけでポップアップする仕様が煩わしいと感じる人が多くいます。
  3. セキュリティ・プライバシーへの懸念:ウィジェットが表示する情報はMicrosoftアカウントと連携しており、行動データや検索履歴が関係するため、気にする人もいます。

これらの理由から、単なる「非表示」ではなく、システムレベルで無効化したいと考えるユーザーが増えています。

タスクバーの設定から非表示にする方法(参考)

コマンドを使う前に、まず一般的な方法も簡単に触れておきましょう。

  1. タスクバーを右クリック
  2. 「タスクバーの設定」を選択
  3. 「ウィジェット」のスイッチを「オフ」に

この方法でタスクバーからウィジェットは消えますが、バックグラウンドではプロセスが動き続けているため、完全な無効化ではありません。
ここで登場するのが、コマンドを使った方法です。

コマンドでウィジェットを完全に非表示・無効化する方法

Windows 11のウィジェット機能は、Windows Web Experience Packというストアアプリに含まれています。
つまり、このアプリを無効化またはアンインストールすることで、ウィジェットを完全に削除できるのです。

以下に、コマンドプロンプトまたはPowerShellを使用して非表示にする方法を紹介します。

ステップ1:管理者権限でPowerShellを起動

まず、スタートメニューから「PowerShell」と検索し、右クリックして「管理者として実行」を選びます。

ステップ2:インストール済みパッケージの確認

以下のコマンドで、該当するアプリの存在を確認します。

Get-AppxPackage *WebExperience*

このコマンドを実行すると、MicrosoftWindows.Client.WebExperienceという名前のパッケージが表示されます。
これがウィジェットの中核部分です。

ステップ3:アンインストールコマンドを実行

以下のコマンドでアプリを削除します。

Get-AppxPackage MicrosoftWindows.Client.WebExperience | Remove-AppxPackage

これにより、ウィジェット機能は完全に無効化され、タスクバーにも表示されなくなります。
また、関連するバックグラウンドプロセスも終了します。

注意点

  • この方法は現在のユーザーに対してのみ有効です。他のユーザーにも適用するには、-AllUsersオプションを付ける必要があります。
  • Windowsのアップデートにより、自動的に再インストールされることがあります。その場合は再度同じ手順を実行してください。
  • Microsoft Storeから再インストール可能ですが、再び動作が重くなる可能性があります。

グループポリシーによる無効化(Proエディション以上)

Windows 11 ProやEnterpriseでは、グループポリシーエディターを使用してより安全にウィジェットを無効化することも可能です。

  1. gpedit.mscを検索して実行
  2. 「ユーザーの構成」→「管理用テンプレート」→「Windowsコンポーネント」→「ウィジェット」
  3. 「ウィジェットを許可する」を「無効」に設定

この方法は、企業や教育機関など複数ユーザーが使うPCに適しており、強制的にウィジェットの起動を防げます。

管理者・企業ユーザー向けの応用テクニック

企業内で複数端末を管理している場合、スクリプトやグループポリシーを利用してウィジェットを一括で無効化する方法が有効です。
PowerShellスクリプトにして、起動時バッチに組み込むことで自動化も可能になります。

さらに、IntuneやSCCMなどのデバイス管理ツールと組み合わせれば、エンドユーザーによる再有効化を防ぐなど、より厳格な管理も可能です。

コマンドでの無効化と設定変更の違いとは?

設定画面からの操作とコマンドでの削除の大きな違いは、「実行中のプロセスを完全に止められるかどうか」という点です。

  • 設定からオフにしただけでは、Widgets.exeというプロセスが残り続けます。
  • コマンドで削除すると、そのプロセス自体が起動しなくなり、タスクマネージャーにも表示されなくなります。

また、メモリ使用量やCPUの負荷もわずかに軽減されるため、パフォーマンスの最適化を図りたいユーザーには、コマンドでの無効化が有効な手段といえるでしょう。

なぜMicrosoftはウィジェットを強制的に残すのか?

Microsoftとしては、ユーザーの利便性向上と情報提供を目的としてウィジェット機能を導入しています。
しかし、その裏には「エッジブラウザへの誘導」や「Bing検索の使用促進」などの企業戦略も見え隠れします。

つまり、ウィジェットを通じてMicrosoftのエコシステムにユーザーを取り込もうという意図があるのです。
このような背景を理解すると、自分の使用スタイルに合わせてどこまで機能を残すか、判断しやすくなるでしょう。

まとめ:自分に合った使い方でWindows 11を最適化しよう

Windows 11のウィジェット機能は便利な反面、パフォーマンスや使い勝手に影響する場合があります。
設定画面からの簡単なオフでは物足りないと感じる人は、PowerShellを使ったコマンド操作でシステムレベルでの無効化を行うことで、より快適なPC環境を手に入れることができます。

特に、スペックが限られたノートパソコンや、業務用PCでは無駄なリソースを削減することが生産性向上につながるでしょう。
この記事で紹介した方法を活用し、自分にとって最も使いやすいWindows 11環境を構築してみてください。

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