Windows 11でサイズ指定テストファイルを簡単作成!ランダムデータ・0埋めファイル両対応ガイド

Windows
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1. テストファイル作成の必要性と用途

システム管理やネットワークの検証、ストレージの速度テストを行う際に、任意のサイズのテストファイルを用意したい場面は多くあります。

主な用途

  • ネットワーク速度測定:大容量ファイルを転送して実効速度を計測
  • ディスク書き込みテスト:SSD/HDDの速度や安定性を確認
  • プログラムの動作確認:ファイル読み書き処理の負荷テスト
  • 暗号化ソフトや圧縮ソフトの検証:挙動や処理性能をテスト

💡 ポイント

Windows 11では、標準コマンドとPowerShellだけで外部ツール不要のテストファイル作成が可能です。


2. Windows 11標準機能での0埋めファイル作成方法

Windows標準の fsutil コマンドを使えば、中身がすべて0のファイルを即座に作成できます。

基本コマンド

fsutil file createnew <ファイル名> <サイズ(バイト)>

実行例(100MBの0埋めファイルを作成)

fsutil file createnew C:\temp\testfile_zero.bin 104857600
  • 104857600 = 100MB (100 × 1024 × 1024 バイト)
  • 作成されたファイルは0(ゼロ)で埋められた固定長ファイル

メリット・デメリット

メリットデメリット
高速に作成可能圧縮率テストには不向き
外部ツール不要管理者権限が必要
正確なサイズ指定可能ZIP圧縮で極端に小さくなる可能

fsutilコマンドは簡単に大きなサイズのテストファイルが作成できて便利な反面、圧縮効率のテストや暗号化のテストでは実ファイルに近い動作を確認することが出来ません。
その場合は次項の「PowerShellでランダムデータファイルを作成する方法」を使用して中身がランダムのファイルを作成することで実データに近い形でのテストができます。

⚠️ 注意

fsutil コマンドは管理者権限でコマンドプロンプトを開かないと実行できません。


3. PowerShellでランダムデータファイルを作成する方法

ランダムデータを含むファイルは、圧縮率テストや暗号処理テストに有効です。
PowerShellを使えば柔軟に作成できます。


方法1:Get-Randomを使用(小〜中サイズ向け)

$path = "C:\temp\randomfile.bin"
$size = 10MB
[byte[]]$data = 1..$size | ForEach-Object { Get-Random -Minimum 0 -Maximum 256 }
[System.IO.File]::WriteAllBytes($path, $data)
  • $sizeに作りたいファイルのサイズを指定可能
  • 小規模なテストに適した方法

方法2:CryptoAPIを使用(大容量対応)

$path = "C:\temp\randomfile_large.bin"
$size = 100MB
$buffer = New-Object byte[] $size
[System.Security.Cryptography.RandomNumberGenerator]::Create().GetBytes($buffer)
[System.IO.File]::WriteAllBytes($path, $buffer)
  • 暗号学的に強い乱数を生成可能
  • 大容量ファイルでも効率的に作成できる

💡 Tip

CryptoAPIを使うと、より「本物のランダムデータ」に近いファイルを作成できます。


4. 0埋めファイルとランダムファイルの使い分けと応用例

0埋めファイルの用途

  • SSD/HDD初期化テスト(ゼロ書き込みで消去確認)
  • ネットワーク転送速度テスト(データ内容の影響を受けない)
  • 容量予約(仮想ディスク・キャッシュ領域の確保)

ランダムデータファイルの用途

  • 圧縮率テスト(圧縮できないデータで性能確認)
  • 暗号処理テスト(鍵強度や暗号化速度の検証)
  • セキュリティ検証(データパターンによる偏りチェック)

使い分けの目安

  • 性能測定のみ → 0埋め
  • 実データに近い挙動確認 → ランダム

5. 注意点とベストプラクティス

容量計算

  • 1MB = 1,048,576 バイト (1024×1024)
  • 1GB = 1,073,741,824 バイト

権限

  • fsutilは管理者権限が必須
  • PowerShellは通常権限でも可(ただし書き込み先に注意)

ディスク容量

  • 容量不足で作成エラーが発生することがある
  • 作成前にdirGet-Volumeで空き容量を確認

⚠️ 注意

大容量ファイルを頻繁に作成するとSSDの書き換え寿命に影響します。必要に応じて削除・整理しましょう。


まとめ

  • Windows 11では標準機能でサイズ指定テストファイルを簡単に作成可能
  • 0埋めファイルfsutilコマンドで高速生成、ネットワーク/ストレージ速度テストに最適
  • ランダムデータファイルはPowerShellで生成し、圧縮・暗号化テストに活用
  • 用途に応じて使い分けることで、効率的かつ正確なテストが可能

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