1) メッセージの意味と主な出どころ
Windows 11 で「このアプリは、システム管理者によってブロックされています」と出たとき、実は同じ文言でも“犯人”が違うことがあります。
代表例は次の3つ。
- SmartScreen(評判ベース保護)
未知・未署名の実行ファイルを“評判情報”で止める仕組み。設定の場所は
〔設定〕→〔プライバシーとセキュリティ〕→〔Windows セキュリティ〕→〔アプリとブラウザーの制御〕→〔評判ベースの保護の設定〕。
ここが厳しすぎると、個人PCでも止まります。 - スマート アプリ コントロール Smart App Control(SAC)
Windows 11 22H2以降の“OSレベルのアプリ制御”。
初期学習後に未知アプリを弾くことがあり、インストーラ系で症状が出やすいです。 - アプリ制御のポリシー(AppLocker/SRP/Intune 等)
企業や学校の管理ポリシーでブロックされるパターン。
Shared Device Mode や AppLocker の誤作動で UWP 含め広範にブロックされる事例も報告されています。
管理対象端末では自分で外さないのが原則。
2) まず“どこで”確認する?最短チェックリスト(個人PC向け)
- エラーが出るアプリの種類を特定
- ダウンロードした .exe/.msi だけ? → SmartScreen/SAC を疑う
- Chrome/Firefox だけ起動できず Edge は動く? → ポリシー・評判保護の組合せを疑う(ブラウザーに偏る事例あり)。(Google ヘルプ)
- ほぼ全アプリがNG? → ポリシー系(AppLocker/Intune)疑い。
- 設定アプリの“場所”を開く
〔設定〕→〔プライバシーとセキュリティ〕→〔Windows セキュリティ〕→〔アプリとブラウザーの制御〕(評判ベース保護 / スマート アプリ コントロール への入口)。 - 管理対象かどうか確認
〔設定〕→〔アカウント〕→〔職場または学校にアクセスする〕で組織に接続されていれば勝手に変更しない。
管理者に連絡。Intune などで強制されるケースあり。
3) 原因別の具体策:画面の場所+手順+サンプル
3-1. ダウンロードした EXE が止められる(SmartScreen 系)
どこで? → 〔アプリとブラウザー コントロール〕→〔評判ベースの保護の設定〕。
手順(最小限の緩和)
- 「アプリとファイルの確認」を一時的に無効化せず、まずはファイルのプロパティの[許可する(ブロック解除)]を試します。
- ダウンロードした EXE を右クリック →〔プロパティ〕→〔全般〕→「セキュリティ:このファイルは別のコンピューターから…」にチェック→〔適用〕。
この方法は“そのファイルだけ”に限定でき、リスクが小さいです。
- ダウンロードした EXE を右クリック →〔プロパティ〕→〔全般〕→「セキュリティ:このファイルは別のコンピューターから…」にチェック→〔適用〕。
- それでも出る場合は、発行元が信頼できるかを再確認し、必要なときだけ「評判ベースの保護」の対象項目を見直します(低くしすぎないこと)。
サンプル:PowerShell でハッシュ確認
Get-FileHash .\setup.exe -Algorithm SHA256
# ベンダーの公表ハッシュと一致するか比較する
インストール前にハッシュ照合して安全性を担保します。
3-2. ストア/ブラウザーだけが止まる
- Microsoft Store 起動時に同様のメッセージ
既知のトラブルシュートが用意されています。更新適用・キャッシュ修復(wsreset 等)・関連ポリシー確認を行います。(Microsoft Learn) - Chrome/Firefox がブロックされ Edge は動く
ポリシーや評判保護との相性で発生する報告があります。
管理対象端末なら管理者に連絡、個人PCなら評判ベース保護の設定を確認。(Google ヘルプ)
3-3. どのアプリも起動できない・企業ポリシーらしい
- Intune/共有デバイスモードが原因のケース
端末がShared Device Modeで厳格に制限され、昇格や実行が拒否される事例があります。これは管理者が解除すべき内容です。
利用者側で無効化しないでください。 - AppLocker/ソフトウェア制限ポリシー(SRP)の誤作動
UWP アプリが一斉に「ブロックされています」になる事例も。これも管理者領域です。
重要:会社や学校のPCでポリシー回避手順を行うことは規約違反・セキュリティリスクです。必ず管理者に連絡しましょう。
4) ログで原因を見極める(イベント ビューアーの“場所”)
原因を証拠で切り分けると、次のアクションが明確になります。
- AppLocker のログ
〔イベント ビューアー〕→〔アプリケーションとサービス ログ〕→〔Microsoft〕→〔Windows〕→〔AppLocker〕→
「EXE and DLL」「MSI and Script」などのログを確認。ここに“規則によりブロック”が出ていればポリシー系。 - SmartScreen/評判ベースの保護のヒント
〔Windows セキュリティ〕アプリの保護の履歴で該当イベントを確認し、どの機能が止めたかを特定。(設定の場所は 3-1 参照) - ストア起動失敗系
公式トラブルシュート記事の手順・既知事象と照合。(Microsoft Learn)
5) よくある質問と安全のための注意点
Q1. 「どこで」設定を変えるのが一番安全?
A. まずは対象ファイルのプロパティで“そのファイルだけ”ブロック解除。
次に評判ベース保護の“個別項目”を見直す順番が安全です。全体を弱めるのは最終手段。
Q2. メッセージが出たら、右クリック「管理者として実行」で回避して良い?
A. 一時的に動く場合もありますが、根本原因の把握が先。
不審ファイルを無理に実行しないでください。
Q3. 会社PCで自分はローカル管理者。設定を戻しても良い?
A. NG。
Intune/ポリシーが再適用され、規約違反になる恐れ。
管理者へ相談が正解です。
付録:クイック参照(“どこで?”の一覧)
- 評判ベース保護(SmartScreen)
〔設定〕→〔プライバシーとセキュリティ〕→〔Windows セキュリティ〕→〔アプリとブラウザーの制御〕→〔評判ベースの保護の設定〕 - スマート アプリ コントロール
同じく〔アプリとブラウザーの制御〕配下から スマート アプリ コントロール (Smart App Control)(有効/評価中/オフ) - Microsoft Store トラブルシュート
公式ガイド(キャッシュリセット、更新、依存関係の修復等)。 - ポリシー系の確認(管理者向け)
AppLocker のイベントログ、Intune のデバイス構成/“Shared Device Mode”の有無。
まとめ
- メッセージはSmartScreen / スマート アプリ コントロール / ポリシーのいずれかが出している。
- 最初に開く“場所”は〔設定〕→〔Windows セキュリティ〕→〔アプリとブラウザーの制御〕。
- 個人PCならファイルのプロパティの“ブロック解除”が安全な第一歩。
- ブラウザーやストアだけが止まる時は該当アプリの既知事象を確認。
- 管理対象端末は自己判断で無効化しない—Intune/ポリシーが原因のことが多いので管理者へ。
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